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波乱の2008年は幕を閉じ、更に波乱の年と予想される2009年を迎えました。
業績が急変した企業もあると思います。自社の事業は順調であるが、取引先の影響が心配な企業もあると思います。 多くの企業は、枕を高くして年を越せなかったのかもしれません。
早期に体質改善が必要であり、更に、内需拡大の施策や財政支出の拡大は不可避と思われます。 良い施策に期待したいものです。
他方地方経済においては、企業誘致重視の政策が、地方を連鎖的に暗くしたのではないかと思います。
企業誘致は、最も手早く雇用を創出し、財政収入に結びつく効率的な手段ではあります。
しかし、その手段を選択したが故に、地方独自の産業は育たず、相変わらず大企業異存、或いは中央依存の地方から脱却出来ずにいるのではないでしょうか。特に、東北地方はそれが顕著に表れた地方ではないかと思っております。
企業は、営利を獲得し、継続することを目的に存在します。そのことをよくよく認識すれば、企業誘致が地方にとって、いかにリスクの大きい施策であるかが理解できるはずです。
最終的には、その地域が地域の雇用を確保できる産業或いは企業を育生できるかどうか、これが地域の将来を決めるであろうと、私は思います。地方の独自性に期待したいものです。
こんな何も良いことがなかったような年頭でも、新たな事業に進出しようとしている企業もあります。また、いち早く企業を小さくし、寒い時期が過ぎるのをジッと待つ企業もあります。いずれも飛躍すべく、チャンスの時期を捉えようとしています。
大きな変革により、様々な産業や企業が入れ替っていくということは、新しい企業時代が始まろうとすること、新しい企業が創業されることと背中合わせなのです。 新たな芽吹きは、静かにそっと始まるものであって、華々しく始まるのではありません。悲観論ばかりを語るのは、正しくはないのです。
当事務所は、今年も、企業の経理参謀としてお仕えしながらも、経営者が新たな時代を見据えて頂くための有用な情報の提供に務めるだけです。
どんな時にも冷静に、どんな時にも関与先様を想い、真摯に業務に取り組む所存であります。
税理士 平野由紀子