資産運用は、必要なことです。
それは、低金利、雇用不安、少子高齢化の長寿社会等が時代背景にある故です。
証券会社等は、そういう時代背景故にリスクを取ることが必要と説明し、私たちに株式やFXなど投資を勧めてきます。
銀行も投資信託の販売に大変積極的です。
資産運用が必要であることに、疑問はないと思いますが、何故投資をするのか、もう少し掘り下げて考えて欲しいと思います。
投資をする上で、どういう動機であるかはそれほど意味があるとは思いません。投資活動は、動機がどうであろうと利益を上げられるのかどうか、が大切なのであり、それに集約されるからです。
しかし、その投資の動機を忘れてはいけないと思います。 投資の動機、投資の理由が明らかに認識できていれば、投資で得た利益をどう使わなければならないのかはっきりするからです。
事業も、利益を獲得するという目的であるなら投資活動と言えます。資金を投下し、利益を獲得するという活動は、株式投資や不動産投資となんら変わりがありません。
事業を行うためには、理念が必要であり、事業計画・事業戦略が必要です。投資活動においても、それは同じではないかと思います。
一般のサラリーマンの方や年金受給者の行う投資活動と、事業者の行う投資活動は、多少意味合いが異なるとすれば、その点でしょう。
それでは、事業者の行う投資活動は、何が目的なのでしょうか。
余剰資金で、娯楽的に株式投資をするとお考えならばそれは誤りです。
その場合には、事業資金ではなく、個人資産で遊ぶべきです。
事業者の行う資産運用は、「事業に対するリスクヘッジ」なのです。 事業は、いつも上手くいくものではありません。波があるのが当然です。時代が変化するのですから、当然です。
その事業が上手く行かないとき、助けてくれるのが、資産運用に回していた資金です。 事業が上手くいっている時、社長も意気揚々としていますし、遊びもお付き合いも派手になるでしょう。それによって、益々事業が好転していくのも事実です。
しかし、次への事業への投資資金まで使ってしまっては、意気揚々しすぎです。事業が上手く行かなかった場合の備えをしないのは、それでは「アリとキリギリス」のキリギリスです。経営者は、キリギリスであるべきではありません。
バブル崩壊後、倒産したほとんどの企業は、投資活動の失敗が原因でした。しかし、生き残った企業は、資産の切り売りが出来た企業でることも事実です。
それは、どういうことかと言えば、それはいつ何にどれだけの投資をしたかの違いによるものです。
このように、投資に回していた資金が、会社を救ってくれることもあります。
投資活動の失敗により、本業を潰してしまうのはもってのほかであり、それは、投資活動について十分検討していなかったことになります。
そういう状況ならば、投資はしない方が良いのです。
投資をする以前に、知るべきことはあります。
考えるべきことはあります。
投資で本業までだめにしないためにも、事業者は投資について学んでおくべきなのです。
企業の寿命は、30年と言われていましたが、現在は10年と言われています。それほど経済の動きが、早くなりました。
バブルの頃と、投資に対する考えや手法も変わってきたと思います。 本業をおろそかにするほど、投資活動に熱心になるべきではないと思いますが、投資をを知らずして、事業を継続するのも難しい時代なのかもしれません。
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